2020年9月16日(水) 【本当の「温故知新」とは(2019/02)】 ずいぶん昔の話ですが、とある音楽学校に通っているというドラマーさん(女子)と話したことがありました。 ドラムという楽器は「ドラムス(複数形)」という程ですから、確かに見た目が複数の太鼓達で組みあがっています。レコーディングではその太鼓達の一つ一つにマイクを当てるというのが、もうだいぶ前からの一般的なやり方のようなのですが、「昔のレコーディングはドラムス全体にマイク1本を当てていたと聞いて、そういうのをやってみたいと先生に言ったら”君は今の時代のドラマーなのだからそんなことはやってはいけない”と言われた」というのです。 「昔はこうだった」「昔はよかった」と昔を押し付けるような説教をするおっさんというのは珍しくありませんが、この先生はその逆パターンといったところでしょうか。この先生はもしかしたら、そういう説教をするおっさんになりたくないと思うあまり、今の時代の若者が求めそうなことを言っているつもりが実は墓穴を掘っているのではないか?…などと、ちょっと穿った見方をしてしまうのは僕の悪い癖でしょうか?? 今の時代のドラマーならばマイクを沢山立てる方法と1本当てる方法を選べるという選択肢が増えていいことなんじゃないのか?昔はそうするしかなかったけど、今それをやってはいけない理由がどこにあるのでしょう?もう古いよ、ということなのでしょうかね?でもそれをかっこいいと思う人が実際にいる訳です。それに、今若い人がそれをやれば新しい解釈が生まれる可能性は大いにある訳で、音楽の進化を否定するものでもなんでもありません。頭の固いおっさんが「昔はこうだった」「昔はよかった」と、昔を押し付けるような説教しているのではなく、若い人が自分の意志で積極的に昔のやり方を今やってみたい、と言っているのです。これこそが本当の「温故知新」というものではないでしょうか。 あの時、今回書いたようなことにすぐに気付いて彼女に伝えられればよかったのに、と思います。 僕は最早「昔」の部類に入る人間なのですが、誰かが今と昔のどちらも知っていて昔のやり方に興味を持ってもらえるのなら、その誰かが何か新しい物を生み出してくれるものと期待します。とても期待します。 [コメントする] [更新通知] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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