♪再録・魔法の藤本陽一

2018年7月16日(月)
【テクノロジーが人間を支配する、って言ったら信じますか!?(2010/02)】

創成期の映画には音声がなく映像だけだったので、俳優さんは身振り手振りの演技が要求され、セリフは字幕で表示されていました。その後映画に音声が導入されると要求される演技が変わってきて、自然な演技が出来ない俳優さんや見た目が良くても声が良くない俳優さんは仕事を失った、ということを本で読んだことがあります。

技術の変化・発達により人間に要求される能力の質が変わってくるのは、例えばパソコン普及以後人間は自力で書ける漢字が減った、と言われていることにも表れています。これはある意味退化なのかも知れませんが、音楽にも似たようなことが起きているようなのです。

例えば音源を作るのにしても、大昔は歌と演奏を一気に録音するしかなかったので一発勝負に強い歌い手さんや演奏家さんが多かったと言われています。今は歌と演奏を別々に録音出来るし、ワンフレーズだけやり直すことも、音程やリズムを機械的に修正することも出来ます。

出来上がった音源を聴いてどこが部分的にやり直したり修正されたりしたのか、僕は聴き分けられる自信も能力もありません。結果が変わらないなら効率良くやれば良いではないか、というのが資本主義的な発想なのかも知れません。しかし、いつでもやり直せる環境にずっといたら、例えばスポーツ観戦のような感動は産み出せなくなるのではないか、という気がしてなりません。歌を部分的にやり直したり機械的に修正出来るというのは、野球に喩えるならばホームランが出るまで三振はすべてノーカウント、みたいなものではないでしょうか?そんなことになったら野球選手の能力は恐ろしく退化するように思えるし、そんな緊張感のない試合は時間もかかるし観ていて楽しくないと思います(それ以前にホームランが出るまでやっていいんだったらそもそも試合が成立しませんね…)。

じゃあ僕は一発勝負に強いか、というとそうでもないのですが、自分も技術が発達してから育った人間なので音楽に欠かせない何かとんでもなく大事な能力が退化しているのではないか、と考えたらちょっとゾッとしました。鍛えて少しでも発達するのなら今からでも一発勝負に強い歌い手になりたいです。


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