♪月刊・魔法の藤本陽一

2016年11月1日(火)
【11月のお題・ヴィジュアル大作戦〜「五分五分」の「五分」と「五分」は足したら「一割」ですが、残りの九割は神様が握っているんでしょうか!?〜】
僕は身長が低くて、159センチしかありません。高校生の頃、そのことでよくバカにされていました。30年ほど前の話ですが、僕の記憶が間違っていなければ、当時は170センチもあればバカにされずにすむ、言わば平均身長でした。僕は、相手のヤツに毎回「お前は自分身長を200センチでも150センチでもなく自らの意思で170センチにコントロール出来たのか?」と言い返していました。今の人の体格を基準に考えると170センチが159センチをバカにするなど、これほどバカバカしい話もないでしょう。 

僕はそのことが多少のコンプレックスではあるのですが、それを跳ね返すためにロックに走った、というほどではありません。どちらかというと、バカにされようが、その相手との優劣がある訳でもなく五分五分でしかない、と思っていました。

ただ、ヴィジュアル面から考えた場合に、長身だとギターを低く構えても絵になるし、体が大きいと大きいギターが似合うので、それは羨ましく思います。僕は、レコーディングはともかく、ステージでは自分の体型をある程度考えてギターを選ぶということになり、そのギターの音色をうまく使う、ということに自然とそうなっていきます。それによって僕の作る音の世界が決まってくる部分も大きい、ということになります。よく「外見より内面が大事」と言いますが、外見によって決まってくる内面(全部ではなく一部であるかも知れませんが)もある訳です。

このように、自分ではどうすることも出来ない条件のようなものを与えられて人は生きています。「五分五分」の「五分」と「五分」は足したら「一割」ですが、残りの九割は神様が握っているんでしょうか?

だとしても、それはとてもいいことなのでしょう。

僕には、神様が本当にいるかどうかは分かりませんが、九割を握られているとしても神様任せにしないかどうかを見られている、と考えてみたらどうでしょう?

言い換えれば、自分も知らない自分の可能性がまだまだ潜んでいる訳です。いつ、どんな自分の扉がどんな風に開くのか?あるいは開かないのか?不安ではありますが、不安とワクワクはなんだか似ている感じがします。


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