いいえ、そうではありません。タバコやアルコールに関しては、やめることを第一目的としますが、タバコやアルコールをやめられなければ授乳をやめるとは考えないでください。
なぜならタバコやアルコールが赤ちゃんへ与える害よりも母乳で育てる有益性のほうが上回っているからです。
タバコやアルコールをやめるよう努力するとともに、赤ちゃんへのタバコやアルコールの害が少なくなるような摂取方法も知っておくことが大切です。
また、カフェインは知らず知らずの間に摂取していることがあります。カフェインがどんなものにどれくらい含まれているかを知っておくといいでしょう。
タバコと授乳
喫煙はお母さんにも赤ちゃんにもよい影響を与えませんが、喫煙を理由に母乳育児をしないほうがいいわけではないと言われています。なぜなら、喫煙していても母乳育児を続ける方が人工乳で育てながら喫煙するよりも赤ちゃんに対する恩恵が大きいことがわかったからです。喫煙は母乳が作られる量を低下させますし、禁煙がいちばんよいのですが、どうしても無理なときは、母乳を与えながら赤ちゃんの受動喫煙を少なくするような工夫をしましょう。
絶対に屋内で吸わない
授乳直後に吸う（授乳との間隔をあけるため）
喫煙後はよく手を洗う
１日の本数を可能な限り減らす
また、髪や衣類に煙が残っていても赤ちゃんに影響がありますので、お父さんを含めた家族の協力も大切です。
アルコールと授乳
アルコールも原則的には避けたほうがよいのですが、母乳育児をやめてしまうよりは、飲む量や時間を工夫するほうがよいことがわかっています。
最大でも１日で赤ちゃんの体重１㎏あたり0.5ｇまでなら、問題ないと言われています。計算上では、体重５０㎏の女性で350ｍｌの缶ビール１本、またはワイングラス１杯を週２回程度なら許容範囲ということになります。１杯のお酒を飲んだ後、30～90分で母乳中のアルコール量は頂点に達するので、その時間は授乳を控えるとよいでしょう。
できれば、授乳の間隔が長い時間に飲むなどの工夫も必要です。赤ちゃんの顔が赤くなる、よく寝るなど普段と違う様子なら、その後は飲酒を控えたほうがいいでしょう。
また、アルコールは母乳の量を減らすことが知られていますので、その点でも注意が必要です。
カフェインと授乳
授乳中のお母さんが飲むコーヒーは、１日に750ｃｃ以下ならほとんど問題はないと言われています。しかし、カフェインはコーヒー以外にも、日本茶、紅茶、コーラ、栄養ドリンク剤などにも入っているので、これらの飲み物も考慮しましょう。
カップ１杯（140ｍｌ）に含まれるカフェイン量
コーヒー56㎎
ほうじ茶28㎎
紅茶70㎎
烏龍茶28㎎
お茶（玉露）224㎎
番茶14㎎
お茶（煎茶）28㎎
麦茶０㎎
《参考文献》
「これでナットク母乳育児」水野克己監修 本郷寛子・瀬尾智子・水野法子編著 へるす出版２００９年
「だれでもできる母乳育児」ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナル、メディカ出版、２００６年
「母乳とくすり」水野克己著 南山堂 ２００９年
＜＜重要なお知らせ＞＞
@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
友達に教える
[編集]
無料ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ作成は@peps!