頂き物小説
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好きなものの条件
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好きってなんですか?









時を遡り、4年前。

「うっひゃ〜。美男美女カップルだ〜」
「何がだよ。グローディア」
「だーかーらー、ウェイノン副統括者とダグラス副隊長ですよぅ」
「えっ?!!あの二人ってカップル……恋人なのか?!!」
「はあっ?!!知らなかったんですかあ?」


アイマヒュリー、18歳。

普通の女の子なら高校生として部活に熱中したり、先輩に恋するお年頃。

窓から何気なく外を見ると、仲良く話し手を繋ぎながら歩くレンソインとロードの姿。

自分よりひとつ年上の彼女が魔物退治部隊で2番目に偉いレンソインと恋人なんて、やっぱり違うな。と思う。

アイマヒュリーからしたら、レンソインはとにかく奇人変人で最近こそ彼が分かって来たが何処まで本気か分からない。

会話くらいはするが、それは同じ部隊の者としてくらい。

知り合い以上、友達未満と言えたらいい方かもしれない。


「ふぁーあ………。いいなあ、あんな美人な彼氏がいる人は………」
「お前、性格よりも見た目重視なタイプ?」
「違いますよぅ。男を選ぶ三大ポイント!1位ー!財力!2位ー!権力!3位ー!顔っ!!!これさえあれば性格どんなに悪くてもいいっ!!!」
「そっか………。お前の場合、性格がどんなに悪くても得意の支配でカカア天下にするわな」
「うるさーい!!!アンタの体、血の薔薇で染めてやるよ」
「………………」
「いいなー、彼氏……」
「あんなの若気の至りだろ」


君は今、とてつもなく親父発言をしたな!!

この人はこういうところは大人びているというか、若さがないというか………

「乙女心が分かってないわ……」
「悪かったな!おら、帰んぞ!!!」

どうやら、仕事が終わったらしい。

いつきは荷物を纏め始める。

「………ほら」
「へ?」
「彼氏じゃねーけどよ」


繋がった手。

結んだ手。

「…………っ!鈴星隊長!!!だーい好きー!!」
「はいはい。どうも」











好きってなんですか?

形は違えど、相手を大切にする気持ちさえあれば 必ず、必ず…………

(鈴星隊長ー。私、アルメスのバッグが欲しいー)
(だから?)
(買って下さいよぅ!)
(ばっ!!1個30万とかするモン、プレゼント出来ねぇよ!!!)
(やっぱり男は財布の重さですよねー。ウェイノン副統括者に乗り換えようかなあ〜?)
(ボーナスが入ったら買ってやるよ………)









End
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